統合失調症の経過について

経過としては、典型的な場合は4つの段階を辿っていくと考えられています。
①前駆期(前兆期):非特異的な症状が中心。不眠、神経過敏、気分の易変性、強迫症状、不安、抑うつ、イライラ・ソワソワ・焦り、身体の疼痛など。
②急性期:幻覚(幻聴が多い)、妄想(被害妄想が多い)、不眠、不安・焦燥、全くゆとりがない、疑い深さなど。
③消耗期:過度の眠気、倦怠感、無気力、自信のなさ、ひきこもり、過度の甘えなど。
④回復期:ゆとり感の回復、周囲への関心増大 など。

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(出典:http://www.smilenavigator.jp)

早期治療、早期介入の重要性について

統合失調症は、発病や急性期症状の再発を繰り返す度に脳へのダメージが蓄積されていくと言われていいます。再発を繰り返す度に治療を行い、何とか急性期の症状がおさまったものの、生活に必要な能力(社会的機能)が低下してしまい、結果として生活や人生において生きづらさや不利益を生み出してしまう場合もあるのです。この脳へのダメージは、「前駆期」あるいは「急性期」に著しいことが報告されています。つまり、前駆期の期間に早期に治療や介入を行って出来る限り前駆期の期間を短くしたり、急性期に突入しないように予防することが、長期的に見て患者さんの機能や生活を守る事にもつながると考えられています。

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